皮膚のできものは、放置してよいもの、摘出すべきもの、治療しなければいけないものまで様々です。
診断から治療、手術まで、まずはご相談ください。院長の服部は形成外科専門医資格を有し、形成外科領域の局所麻酔手術を専門として年間手術件数948件(2017年)の実績があります。術後の傷痕が目立たないように丁寧に縫合を行います。
粉瘤・アテローム|脂肪腫|熱傷(やけど)|ケロイド|巻き爪・陥入爪|腋臭症(ワキガ)
粉瘤・アテローム
皮膚表面の成分が皮膚の中に落ち込んで増殖したものを、粉瘤やアテロームと言います。頭から足の裏まで体のどこにでもできます。
当院では視診、触診の後、皮膚のエコーを行い、大きさ、腫瘍の性状、深さ、周囲に重要な血管がないかの精査を行います。患者様と一緒に相談しながら、治療方針を決定します(手術件数年間322件/2017年)。
左頬部に15㎜大の皮下腫瘍を主訴に来院
75歳女性 10年前ほどより同部位の皮下腫瘍に気づいていたが放置しており、やや増大傾向認めた。
腫瘍内は低エコー、内部不均一、内部血流なし、後方エコー増強あり。アテロームを疑う所見。
局所麻酔下に摘出術を施行。腫瘍は1塊として摘出された。真皮縫合、単縫合にて創閉鎖した。写真は術後1日目の状態。出血、皮下血腫なし。
術後1週間で抜糸。創のし開は認めず。写真は術後30日での状態。瘢痕の肥厚を認めず。
治療:手術によって嚢腫(粉瘤の袋)ごと摘出するのが基本です。手術時間は30分~60分で、局所麻酔での日帰り手術です。赤くはれた場合は内部に感染を伴いますので、痛みが強く、緊急的な処置が必要な場合があります。
粉瘤・アテロームは再発しやすいという特徴もあります。
治療病名
皮下腫瘍
施術名
局所麻酔下での皮膚皮下腫瘍摘出術
施術結果
腫瘍の摘出
施術の副作用(リスク)
出血、皮下血腫、傷の瘢痕化
施術料金
保険適応
脂肪腫
脂肪腫は脂肪細胞が大きくなったものです。皮下組織に存在する事が多く、柔らかく可動性があります。脂肪組織が存在する場所であればどこでもできます。まれに筋肉内に侵入するものもあり、注意が必要です。
治療:エコー検査の後、基本的には手術によって摘出します。ほとんどが良性ですが、放置すると大きくなる可能性があります。大きくなりすぎた脂肪腫は、全身麻酔が必要となる場合があります。
熱傷(やけど)
火炎・熱湯・熱い蒸気・熱い固形物による熱傷(やけど)や、化学薬品による化学熱傷、雷による電撃傷、湯たんぽなどによる低温熱傷などがあります。熱傷の深さはⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度と分類され、Ⅲ度が最重症です。Ⅰ度やⅡ度の浅い熱傷は軟膏治療などで治癒しますが、Ⅱ度の深い熱傷や、Ⅲ度熱傷は治癒までに時間がかかり、手術が必要な場合もあります。また低温熱傷はⅢ度熱傷に至る場合も多々あり、油断できません。熱傷治療において全国的に有名である中京病院勤務時代は、軽傷から最重症までの熱傷治療・手術に日々明け暮れました。まず外来受診をしてください。広範囲の場合は総合病院との連携も可能です。
ケロイド
傷を埋めるために、線維細胞組織が過剰に生産され赤く盛り上がり、周囲の正常組織にまで増殖し、みみず腫れになった状態です。胸や肩、下腹部(手術後の傷痕)に起こりやすい傾向があります。
治療:トラニラストの内服や、ステロイドの局所注射やステロイド含有テープなどを組み合わせた治療を行っていきます。大きなものに対しては手術も可能です。
巻き爪・陥入爪
巻き爪とは内側に巻いている爪の状態で、痛みのない場合もあります。陥入爪とは爪が周囲の皮膚に食い込んで炎症を生じている状態のことをいいます。足に合わない靴を履いたり、バレエなどでつま先に体重をかけたり、深爪などが原因となります。
右母趾の爪の陥入による痛みを主訴に来院された23歳女性
運動時や、物理的な圧力による疼痛が強度であり、日常生活に支障を来した。
局所麻酔下に陥入爪手術を施行。両側の陥入している部位の爪を爪母ごと切除。陥入する部位に爪が生えないように形成。写真は手術後30日の状態。主訴であった疼痛は術後認めない。
治療:陥入した部分の爪と爪母を摘出する手術が必要な場合があります。またワイヤー矯正(自由診療)が可能な場合もございます。一度ご相談ください。
治療病名
陥入爪
施術名
局所麻酔下での陥入爪手術
施術結果
陥入する部位の爪と爪母を摘除
施術の副作用(リスク)
出血、傷の瘢痕化、陥入爪の再発
施術料金
保険適応
腋臭症(ワキガ)
ワキのアポクリン腺の分泌が増えることにより、臭いが生じます。家族性の場合があります。
治療:当院ではボトックス注射(自由診療)での治療をおこなっています。現在、外科的手術は行っておりません。